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【小劇場役者は要注意】実際にあった注意するべき劇団の特徴5選

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役者としての第一歩「小劇場出演」。そこにはさまざまな劇団がありオーディションを通過すれば憧れの劇場に立つことだって叶えられます。

しかしまだ経験も浅く知識も少ない役者は搾取のターゲットにされやすいのも事実です。

チケットバックでトラブルになった
聞いていない条件を後から提示された
劇団にしたがっていたら生活が厳しくなった

こうしたトラブルは役者間でも後を絶ちません。

そこで今回は、知っておいて欲しい劇団の見極め方と探すポイントについて紹介します。

未経験や下積み中といえど役者は尊重されるべき出演者の一人。必要以上に自分を卑下せず安売りするような行為はなるべく避けて、経験値となる出演機会を積んでいきましょう。

【実録】注意するべき劇団の特徴5選

チケットバックの詳細がない

白紙のメモ

意外と多いのがチケットバックの詳細のみ書かれていないケースです。

チケットバックとは小劇場公演などに多い出演料の払い方で【〇枚売るごとに△円~】といった手売り式のシステム。

つまり役者にとっての生命線であり出演に対する対価となります。その出演料に関して書かれていない劇団は基本的に論外でしょう。

いくら払えるか分からないけど出てください

という話で考えてみると分かりやすいですよね。

もちろん書き忘れといった可能性もありますので、どうしても出てみたい劇団なのに書いていないという場合は問い合わせてみるのも一つの方法です。

チケットバックの条件が変わる

チケットにまみれる人

これは私が実際に体験した事例になります。順を追って説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

最初に提示されていたオーディション内容は以下のとおり。あまり高いとはいえませんが有名な方も出演する上、主演がテレビでも活躍する著名人だったこともあり、経験の一つとして受けることにしました。

最初の条件
  1. 5,000円のチケットを販売予定
  2. 20枚目から1枚売るごとに500円
  3. 50枚目から1枚売るごとに800円

しかし稽古も進みチケット発売が前日となったとき、以下の条件が追加されます。

追加の条件
  • 4,000円/6,000円/7,500円のチケットを追加
  • 4,000円はチケットバック対象外かつ枚数にも含まない
  • 6,000円/7,500円のチケットバックは5,000円と同列

つまり5,000円よりも安い4,000円のチケットはいくら売っても何のメリットも得られないシステムです。

チケットバックも無く枚数にもカウントしないチケットの販売を、発売日前日に伝える

チケットバックのシステムを逆手に取った非情なやり方といえます。

とはいえチケットが存在する以上、当然お客様は最も安い4,000円のチケットを狙いますよね。それどころか著名な方のファンは高いチケットから買っていきますので、4,000円のチケットが残りやすい傾向にありました。

結果として私は98人を呼びましたがチケットバックはほとんどノーカウント。出演料は29,800円となりました。これは最初の条件で計算すると、約38人を呼んだときと変わらない金額になります。

本来はオーディション時に提示された条件から変更された時点で抗議すべき内容だったのですが、当時まだ経験の浅かった私はそのまま鵜呑みにしてしまい…。いくつかの劇団を経験してから、ようやくそのときの異常さに気付いたものです。

残念ながらこの劇団はまだまだ活動しています。ほかにもこうした方法で無名役者を安く使おうとする劇団は沢山いますので、チケットバックの条件変更にはくれぐれもご注意ください。

明らかにおかしい事後変更がある場合には抗議したり辞退したりするのも一つの方法です。無名や未経験を引け目に感じることなく、自分自身を大切にしてあげてくださいね。

拘束時間が長い・強要される

時計

劇団によっては役者が物販や受付を交代で担当したことのある人も多いのではないでしょうか。もちろん劇団と役者が助け合うことは、お互いに納得ができている範囲であれば全く問題ありません。

しかしなかには役者をタダ働きさせられる労働力として過度な拘束を要求する劇団も存在します。具体的には以下のようなパターンです。

  • 2週間以上バイトを休むよう強要される
  • 物販の作成から運営、販売まで任される
  • 本番中も早朝から深夜まで拘束される

役者がスタッフとして立ち回ることはよくあることです。そのため上記のような過度な拘束でも「仕方がない」と思う人も多いかもしれません。

しかし生活費を稼ぐためのバイトを長期間休まされたり、物販のすべてを丸投げされたり、本番中に睡眠時間を削るほどの拘束を強いられたりするのは、明らかに限度を超えています。

身体や生活が犠牲になり始めていると感じたら、不当な扱いを受けていないか一度よく考えてみましょう。

性をウリにしたような商品がある

撮影を拒否する女性

特に女性に注意してほしいのが、性をウリにした商品の強要です。

劇場物販で役者との写真撮影はよくある商品ですが、身体の接触などが加わってきたら要注意。身体の接触は劇団に指示されるような内容ではありません。以下のような内容をお願いされたときには、断る選択肢もあることを覚えておいてください。

  • 相手と腕を組んでの撮影
  • 密着して撮影
  • ほっぺにチューで料金アップなどのオプションサービス

もちろん、こうした事例は男性も同様です。セクシャルハラスメントはどんな世界でも起こりうるトラブル。自分がセクハラだと感じた行為には、毅然とした態度で否定していきましょう。

演出指導の進め方がパワハラ・モラハラ気味

大勢の人に指さされる人

なかなか線引きが難しく気になっても指摘しにくいのがパワハラ・モラハラ系の演出指導です。著名演出家がペンを役者に投げつけるのが当然だった時代があるように、演劇の演出はパワハラに偏りやすい傾向があります。しかしそれで役者が精神を摩耗してしまっては元も子もありません。

以下のような行為は明らかなモラハラ行為です。芝居の批評であればともかく人格否定や当人以外を貶めることまで受け入れる必要はありません。自分一人で我慢せずに対応を検討していきましょう。

  • その場にいる人と比較してその人の前で徹底的に貶める
  • 演技ではなく人格を否定する
  • 家族や友人、恋人を批判する

また稽古中以外にも次のような行為があればパワハラ行為となります。

  • 飲み会に行かないと叱られる
  • バイトを休むことを強要される
  • 所属する関係先へ連絡すると脅す

対応方法としては相手に反論する以外に、音声を録音したりメールやLINEの文面を保存したりする方法もあります。パワハラ・モラハラに当たるかどうか判断できないときは第三者に相談するのもおすすめです。

人は不当な扱いを受けているときほど自分だけが悪いと思い込んでしまう傾向にあります。決して1人で抱え込まず、必ず誰かを頼っていきましょう。

自分に合ったオーディションを探すコツ

過去作品の口コミや評判をチェック

カスタマーレビュー

わたしが実践していた方法の一つに過去作品の情報や口コミのチェックが挙げられます。詳しく知らない劇団を調べる際には以下のポイントをチェックするのがおすすめです。

  • 過去に役者とのトラブルがないか
  • トラブルの内容はなにか
  • 過去のオーディション情報に不足やおかしな点はないか
  • 観客が芝居以外で批判していることはないか

もちろん役者とのトラブルにおいては役者に問題があるケースも考えられます。過去のトラブルや批判を見る際には、あくまで客観的な目線で確かめていきましょう。

観客として事前に見に行ってみる

オーディションを受ける劇団の作品は事前に見ておくのがおすすめです。観客として外側から楽しむことで運営やスタッフワークの状態を客観的に知ることができます。

観劇当日はお客様としてだけでなく役者として関わった場合もイメージしていきましょう。

信頼できる劇団のポイント

電球

これまでに出会って良かったと思える劇団には以下の共通点がありました。ここに書かれていることが全てではありませんが、ぜひオーディションを探す際のヒントにしてみてください。

  1. 情報が細かく記載されている
  2. 問い合わせに対する返答が迅速で丁寧
  3. 初対面での呼び捨て/タメ語/批判がない

基本的には人として信頼できるかどうかが判断のポイントとなります。

色んな人がいる世界ですので多少の差はありますが、人として対等に接してくれていることは重要な要素です。劇団に対して敬意と礼儀を払いつつ、お互いに気持ちの良い関係を心がけていきましょう!

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無名でも役者は一人の人間

小劇場は決まったルールのない不規則な世界です。そのため役者をオファーする劇団は力を持ちやすく、劇団の言うことが絶対に思えてしまうときもあるかもしれません。

しかし一部の非情な劇団の圧力や搾取によって役者がつぶれてしまうのは、決してあってはならないことです。今回ご紹介した以下のポイントを心に留めて、避けられるトラブルは回避していきましょう。

注意するべき劇団の特徴
  1. チケットバックの記載がない
  2. 稽古中にチケットバック条件が変わる
  3. 生活に支障をきたす拘束を強いられる
  4. セクハラに感じる売り込みをしている
  5. 日常的にパワハラ、モラハラがある

本記事を読んで、少しでも多くの方が素敵な出会いを叶えられることを祈っています。