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アドリブ克服!エチュード(即興劇)が上手くなる4つのテクニック

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演技レッスンやウォーミングアップで行われることの多い即興芝居。エチュード、インプロとも呼ばれるこの方法は、役者であれば必ず一度は経験する基本的な芝居の手法です。

しかしこの即興芝居が苦手という人は意外と少なくありません。台本がある芝居とは違い、何も決まりごとの無い即興では

  • 言葉選びのセンス
  • キャラクターの創造力
  • 客観的な視点
  • 起承転結に持っていく脚本力

といった多くの技術が求められます。

そこで今回は15年間で学んだエチュード芝居のテクニックについて詳しく紹介していきます。自分が苦手に感じる理由や瞬間を思い浮かべながら、チェックしてみてくださいね。

エチュードでやってはいけないNG行為

否定し続ける

noと書かれたメモ

まず絶対にやってはいけないことは、相手の投げてくれた会話や質問を否定で返し続ける行為です。以下に例を挙げてみます。

A「そういえば○○すきだったよね?」

B「いや?そんなことないけど」

A「え、前好きって言ってなかったっけ?」

B「言ってないと思うよ」

もうこれは完全にアウトです。

何も設定の決まっていないエチュードでは、相手との会話が展開を作っていく唯一の手段。そんな中で相手の発言や、相手が作った設定を否定していたら会話が進まないどころか相手との関係性も謎になってしまいます。

逆にいえば、何も思いつかないときにはとにかく相手の会話を肯定しながら想像を膨らませていく方法も可能です。

さっきの会話で例えると、

A「そういえば○○すきだったよね?」

B「好き!よく覚えてたね」

A「初めて会った日に言われたんだから忘れる訳ないじゃん」

B「うわーそっか、でもあれからもう10年くらい経ってるんだね」

こんな風に相手の会話を拾うだけでも、一気に二人の距離間をイメージしやすくすることができます。

エチュードでは否定しないことを前提にして会話を進めていきましょう。

会話をループさせる

ループしている図

会話が延々とぐるぐるしてしまうのは、エチュードで最も陥りがちなパターンです。特に設定や関係性が何となく定まったあとに起こってしまう場合が多く、見ている人が飽きてしまう原因になります。

よくあるのが一つのテーマに対して意見が対立する構図などです。例えば医者という設定なら、

医者A「確率は低くても手術をした方が患者さんのためです」

医者B「いや延命治療にした方が残りも有意義に過ごせるだろう」

医者A「一か八かに賭けてみたいという人もいます」

医者B「QOLの観点からもそうとは思えないな」

といったようなパターンです。こうした場合には外からの新しい情報を入れるのが効果的。

でっちあげでもいいので、

「新薬が来週から認可されるようです」

「ご家族の方との連絡が取れません」

といった情報を放り込んでみましょう。

第三の選択肢を出したり、別の問題を発生させたりすることでドラマを展開させていくことが会話を進めるポイントです。

説得力の無いキャラクター設定

黒人と白人のバレエダンサー

これは自己認識の問題にもなりますが、見た目は思った以上に見る人にとって情報となっています。ルックスの美醜だけでなく着ている服や身長、体型、声の高さや喋り方なども役者一人一人がもつアイテムです。

これを正しく認識せずに間違った使い方をしてしまうとスタートから説得力に欠けてしまい、内容の評価までに至りません。例えば以下のようなパターンです。

  • ルックスが並の女性⇒絶世の美女役
  • ヨレヨレの服を着た男性⇒お金持ちの起業家役
  • ふくよかな体型の人⇒ダイエットトレーナー役

設定自体に疑問が出てきてしまうので、見る側にとってのストレスにもなりかねません。

ただし、この正反対の設定自体をドラマにしてしまう手法もあります。上記の例でいえば、このような感じです。

  • ルックスが並の女性が絶世の美女⇒美の基準が変わった世界
  • ヨレヨレの服を着た男性がお金持ちの起業家⇒狙われないために貧相に振る舞う起業家
  • ふくよかな体型の人がダイエットトレーナー⇒お客と一緒に痩せていくダイエットトレーナー

とはいってもやはり短い時間で作り上げる即興劇では設定を理解させるまでに時間がかかってしまうため、見た目と相反した設定はなるべく避けるようにしましょう。

エチュードが上手くなる4つのテクニック

子供が空想している様子

エチュードでのNG事項を理解したところで、いよいよ上手く進めるためのテクニックについて紹介していきます。

そもそも短い時間とはいえ、即興劇も一つの作品として仕上げなければなりません。必ずしもキレイな起承転結がつく必要はありませんが、伝えたいメッセージや見せたいイメージを持つことはとても重要です。

無名であれ何であれ、一人のエンターテイナーとして見る人を楽しませるプライドを持って臨むようにしましょう。

①自分だけの秘密を抱えておく

口の前で×を作る女性

これは初歩的ながらもドラマに緩急をつけることができるテクニックです。やり方はいたってシンプル。

状況やキャラクターがある程度決まったら、その場をひっくり返してしまうような秘密をこっそりと自分だけに設定しておきます。例えばカップルでデートをしている場面なら、

  • 浮気している
  • 子どもができた
  • 本当は別れたい

といったような秘密です。

この秘密は絶対にエチュードの中でバラさなければいけないという訳ではありません。あくまで自分だけが知っている秘密として抱えておくことがポイントです。

会話がループしそうになったときの新情報や、相手役や観客が違和感を覚えるためのリードなど物語に深みを持たせるためのテクニックとして覚えておきましょう。

②席を外してオンとオフを作る

取っ手を握る手

二人以上でのエチュードならすぐに使えるテクニックがこの出ハケを使った演出です。

そもそもエチュードにはルールが無いためしてはいけないことがほとんどないはずなのですが、慣れない内はどうしても「その場に居続けなければいけない」と思い込んでしまいます。

しかし実はあえて一人になったり三人以上で誰かがいなくなる瞬間を作ったりしてみると、

  • その場にいなくなった人について話す
  • 一人になった瞬間キャラクターが変わる

といったように会話の濃さが上がり、新たな関係性や一面を作れることがあります。

人はその場に誰がいるかによって自分のリラックス加減やキャラクターを作る生き物です。

タバコや電話、トイレなどを使えば自然と席を外すことができますので、会話が行き詰まりそうになったときには状況を変化させるテクニックとして使ってみてくださいね。

③見えない第三者を登場させる

シルエット

会話がある程度できるようであればおすすめしたいのが、登場人物を増やすテクニックです。これは話の中で登場させることになりますので、全員で一人の人物をイメージする必要があります。

ただしその場にいない人となるため、どんなキャラクターでも創造できるのがこのテクニック最大のメリット。さらにその人物に対するそれぞれの印象が違うことで物語を加速させることもできます。

これは脚本でもよく使われるテクニックで、有名な例として

  • 桐島、部活やめるってよ
  • キサラギ

などが挙げられます。物語にとって重要なはずの人物をこちらにイメージさせることで、推理形式でのドラマ性が楽しめますので、ぜひ時間があったら鑑賞してみてください。

④物語の途中からスタートさせる

ステージに熱狂する人々

映画でもドラマでも舞台でも、物語には必ず最大の山場というべきターニングポイントが存在します。しかし短時間で終えるエチュードでは、最初から丁寧に積み上げていくゆとりはありません。

そこで活用したいのが物語の途中から始めるというテクニックです。

これは最初見る人にとっては情報不足から始まりますが、スタートから山場に持っていくことで集中力をアップさせる効果があります。例えば

  • 大喧嘩した翌日の朝
  • 浮気相手と本命が鉢合わせた瞬間
  • 彼氏に別れを告げられた直後

といったシチュエーション。こうしたシーンには緊張感があるため、劇中でそこまで説明せずとも観客はセリフの端々から状況を理解しようとします。

またこのテクニックを使うのであれば、エチュードの最初のセリフを接続詞から始めることもポイントです。

「だから」「要するに」「ところで」「逆に」といった言葉で始めてしまえばシチュエーションもイメージしやすくなります。

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面白いものは日常の中にこそある

ジャンプする女の子

今回はエチュードにおけるテクニックを紹介しましたが、結局一番大切なのは普段から面白いことやものを探す探求心です。シチュエーションやテーマなどはいきなり思いつくものでもありませんので、普段からの心掛けがエチュードの完成度を高める鍵となります。

面白いシチュエーションやキャラクター、テーマなどは意外と日常に転がっているもの。

好きという思いこそが作品の魅力を高める力であり役者にとっての原動力となりますので、なんてことない日常も楽しさや面白味を探しながら過ごしてみてはいかがでしょうか。