パフォーマンスを楽しめる舞台やコンサートには、演者に直接プレゼントを贈る「差し入れ」というシステムがあります。
その内容はお菓子や花束、洋服とさまざまですが、現金以外であれば特に制限はありません。(※まれに差し入れ自体が禁止されている所はあります)
そのため演劇の舞台などでは、初回から楽屋に差し入れが並ぶ光景が一般的。日々ステージに立つ役者やそれを支えるスタッフさんの活力となっています。
ただこの嬉しい差し入れシステムでよく耳にする相談が「何を渡したらいいか分からない」というもの。「悩んだ末にお菓子ばかりを選んでしまう」という人も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は知り合いの役者さんや私自身の経験を参考に、これまで貰って嬉しかったor印象に残った差し入れを7つ、ご紹介していきます。あえてお菓子以外のものをセレクトしましたので、「特別なプレゼントを贈りたい」「推しの役者に喜んでほしい」という方はぜひ参考にしてみてください。
役者が教える!舞台のオススメ差し入れ7選
①手軽でオシャレ!自由度も高いスターバックスカード

スターバックスで使えるこちらは、豊富なデザインが魅力のプリペイドカード。
定番デザインのほかに季節限定や地域限定のデザインもあります。
店頭で購入することができ、カード自体の料金はなんと無料!
1,000円単位でチャージすることができ、新規購入は1,000円~となっています。
(満額は30,000円)
ドリンク以外にもケーキやサンドイッチ・ベーカリーなどにも利用できるため、
もしコーヒーが苦手だった場合でも安心です。
相手の好みに詳しくないときにも贈れる、安心のギフトアイテムといえます◎
②手元に残る思い出を。ハンカチーフ

あると助かるけれど自分でこだわって買うことは少ないのが、このハンカチ。
ハンカチはこの「なかなか自分では選ばないけれど、人に贈られたら嬉しい」
という点がポイントです。
買ったことのないブランドや普段選ばないような柄であっても、ハンカチなら気軽に使うことができます。さりげない小物使いで、ちょっとした気分転換にもピッタリの一品です。
実際私がいただいた差し入れの中でもハンカチは
ちょっと嬉しいお出かけをするときや気分を上げたいときに携帯するアイテムでもあり、
今でも愛用する宝物となっています。
③パワーを差し入れ!大人気のフード系

実は差し入れで最も多いのが「お菓子」のプレゼント。
特に大容量の洋菓子セットなんかは定番で、現場ではクッキーやチョコレートなどの箱が集まりやすい傾向にあります。舞台作品はスタッフやキャストなど人数が多いため、大人数で食べられるよう配慮して選ぶ方が多いようです。
そんな時にあると重宝されるのが、“しょっぱい系”のフード系差し入れ。
サンドイッチやカレーパン、いなり寿司やたい焼きと、お菓子の甘さとは異なる味の差し入れは、甘い×しょっぱいを繰り返して楽しめる楽屋の救世主となります。
楽屋に届けられた途端、あっという間になくなってしまう、人気の差し入れです。
④気分を高めるスキンケアアイテム|ハンドクリーム

意外と疎かにしがちなハンドケア。「キレイは手元から」という言葉もあるように
役者にとって身体は資本。日頃のスキンケアは欠かせません。
最近ではハンドクリームをプレゼントとして贈る習慣も強まり、ギフト専用のハンドクリームもよく見かけるようになりました。
中にはリップバームまたはネイルケアとセットになったもの、色んな香りが数種類入った少量セットなども登場。
外装のデザインや香りと、贈る方の雰囲気に合わせて選んでも素敵な差し入れです。
⑤活力のプレゼント!栄養ドリンクやエナジードリンク

多くの人が見守る中、長い時間をかけて作り上げたパフォーマンスを一瞬一瞬、
最大出力で表現する…
本番で舞台やステージを踏んでいるときの役者の疲れは、体力・気力共に半端なものではありません。
そんなとき幾らあっても困らないのが、この栄養ドリンクやエナジードリンクです。
手の平サイズでいつでも飲める手軽さも、人気の理由。
楽屋の鏡前には毎日必ず栄養ドリンクやエナジードリンクをセットするという役者さんも多く見かけます。
⑥オフ時のリラックスタイムに|リラクゼーションアイテム

オフのときに活躍する差し入れが、ホットアイマスクやネックピロー、アロマキャンドルといったリラクゼーションアイテム。
リラクゼーションアイテムのポイントはファッション性よりも 実用性が重視される点です。
普段から愛用しているもの・これまでに使ってみて良かったものが
そのままプレゼントになってくれます。
ぜひあなたの体験を口コミに、リラックスタイムに向けた差し入れも検討してみてはいかがでしょうか。
⑦一人暮らしの生命線!レトルトなどの保存食

意外に思われる方もいるかもしれませんが、
上京して一人暮らしを送る役者にとって
カップラーメンやレトルト食品などの保存食は、かなり有り難い差し入れです。
なぜなら役者が一番金銭的に困窮するのは、本番終了後。
かく言う私もその一人で、本番後は抜けていた時期を取り戻すため
アルバイト生活に打ち込むのがルーティンとなっていました。
そんな事情もあり、保存食の差し入れはいつも本当に嬉しく有難かったです。
贈る側からするとお祝い感がないようにも思えますが、彼らの多忙な生活への差し入れと考えて、ぜひおすすめの保存食も検討してみてくださいね。
差し入れのポイント
お菓子やフード、ドリンクは賞味期限にご注意を
飲食物は定番差し入れの一つですが、意外と忘れがちなのが賞味期限の短さ。
特に集まりやすいお菓子の場合、気付いたら賞味期限ギリギリということも珍しくありません。
必ずしも賞味期限の長いものをという訳ではありませんが、
クリーム系の洋菓子や和菓子を渡す際は、一言添えてあげることがポイントです。
(※差し入れ用の包装で中身が分からないことも多いので)
差し入れするタイミングで考える
初日から千秋楽に向けて役者のおかれる状況は大きく変化します。
【初日~】
例えば、まだ疲労も少なく
荷物も楽屋に置いて帰っていることが多い始まったばかりの序盤。
ここでは持ち帰りやすい花束や、沢山入ったお菓子、
水やスポーツドリンクなどが喜ばれます。
【中日~】
中盤に差し掛かると、疲労もたまってくる頃。
リラクゼーションアイテムや栄養ドリンク・エナジードリンクが嬉しい頃です。
【~千秋楽】
気を付けたいのが最後となる千秋楽。
この日は終演後に片付けもあり、荷物をすべて持ち帰らなくてはいけないため、
なるべくかさばらない差し入れをすることがポイントです。
重いものや大きいものは避けてあげましょう!
役者にとっての差し入れ

差し入れは、 ”期待の表れ” であり、”応援の証” 。
役者からすれば
「期待して応援してくれていることが何よりも嬉しい 」
というのが本音ではありますが、
「どんな差し入れなら喜んでもらえるかな」と考える優しい方々の
差し入れ選びのヒントになれば幸いです。
役者にとって差し入れは、次の一歩を踏むパワーに繋がるもの。
ぜひ応援したいと思うその方に、次に進むための勇気と自信を届けてあげてくださいね。