眠れない夜はどうしても不安なもの。
ベッドにもぐったのに時間が永遠と過ぎていく
「夜 眠れない」「寝る方法」で検索しがち
眠れないまま朝になった
そんな経験のある方は意外と多いのではないでしょうか。きっと今この記事を読んでいるときも、眠れない夜の真っ只中かもしれません。
今回は、そんな時に試してほしい入眠方法と眠りやすくするポイントをまとめていきます。眠れない夜に陥りやすいNG事項にも触れていますので、合わせてチェックしてみてくださいね。
眠れない夜のNG事項
「眠らなきゃ」と焦る
なかなか寝付けないときに「眠ろう、眠ろう。」と焦っても、かえって頭は冴えていきます。覚醒から睡眠に移行するためには自律神経系が交感神経優位から副交感神経優位に切り替えることが必要です。
しかし「眠らなければ」と力んでしまうと心身ともに緊張が高まり、交感神経がより優位な状態へと進んでしまいます。
眠るために大切なのは、とにかくリラックスすること。まずは眠くないことを自覚して、眠くなるまでの暇つぶし探しに頭を切り替えていきましょう。
自己否定を始める
夜はとにかく不安なもの。人間はもともと朝に起きて夜に寝るようにできています。夜に覚醒を続けていると心身のバランスが崩れやすくなり、ネガティブな考えが強まっていく点に注意が必要です。特に役者など夢追い人の場合、夜になると生活や人生の不安が増大してしまうことも多いのではないでしょうか。
こんな考えがよぎり始めたら要注意。本来考えなくてよいことまで真面目な悩み事のような顔をして頭に広がっている合図です。
もしどうしても悩みが気になって仕方なくなってしまったなら、朝にしっかり向き合うことを自分に約束して一旦置いておきましょう。
夜に考え事や悩み事は厳禁。心地よい安眠のためにもネガティブな感情からは距離を置くことが重要です。
スマホを見続ける
ネット社会の現代においてどうしてもやってしまうのが、寝る前のスマホいじり。
しかし近距離でブルーライトを放つスマートフォンこそ、眠れない夜の最大要因であり強敵です。ブルーライトは人が見ることのできる光線の中でも最も強い光であり、脳が太陽光と勘違いするほどの影響があります。
つまり寝る前にスマホやパソコンを触ると、脳がまだ昼間だと勘違いする要因になることが、眠りにくくなる理由です。いきなり完全にスマホ断ちをするのは難しいかもしれませんが、自分のペースで少しずつ触る時間を短縮していきましょう。
眠れない時に寝る方法7選
「寝る方法」で検索すると、さまざまなアイデアが出てきます。わたしも不眠症状態に近かった時期は、検索に出てくる方法を片っ端から試していました。
そこで分かったことは誰しもに効く方法はなく評判がそのまま結果に結びつくわけではないということです。
もし何をしても眠れない方がいたとしても、焦る必要はありません。効かなかった方法とすこし効果のあった方法を分けていくと、自分に適した方法が探しやすくなります。
効きやすい入眠方法を知るためには、自分が五感のどこを刺激されるとリラックスできるか知っていくのがポイントです。ここでは五感別に効果のあった方法を挙げていますので、より自分に合いそうなやり方を探してみてくださいね。
好きな香りを楽しむ
まず意外と効果のあったものが、嗅覚からリラックスさせていく方法です。
やり方は簡単で自分の好きな香りを就寝前につけておくだけ。香りを付ける場所はパジャマや枕、体の一部、どこでもOKです。時間経過での変化や香りの強さに合わせて、最も心地よい場所に付けていきましょう。
香りの種類は何でもアリですが、リラックスしやすい以下の香りがおすすめです。
フローラル系:ラベンダーなど
柑橘系:ベルガモットやカモミール
森林系:ヒノキやスギ、白檀など
最近では就寝用のフレグランスなども登場していますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
顔周りを温める
- 眠りたいのに頭が冴えている
- デスクワークで眼精疲労が強い
- すぐに考え事をしてしまう
こんな人は熱でからだを温めていく方法がおすすめです。デスクワークや極度の疲労で眠れにくい人は、疲れていても脳や体が「起きていなければ」と緊張している可能性があります。
緊張状態にあると体も頭も無意識のうちに力んでしまっているため、ベッドに入ってもスムーズに寝付くことができません。まずは手軽な次の方法で、自分がリラックスしやすい方法を探していきましょう。
ホットアイマスクで目を温める
耳栓でコリをほぐす
ホットタオルを使う
ホットタオルは、濡らして軽くしぼったタオルを電子レンジで10~20秒チンすれば、簡単に作ることができます。
アイマスクと違って好きな場所を温めることができるため、おでこや首・両手など、冷えやすい場所や力が入りやすい所にあててみてくださいね。
音楽を聴きながらストレッチ
音楽は眠気を引き起こしてくれる心強い味方です。ただし、かける音楽はなるべく洋楽やクラシックなどあまりメッセージ性の強くないジャンルを選びましょう。
好きな歌をかけたい方もいるかもしれませんが、寝る前に邦楽のような意味の分かるものを聞いてしまうと、脳が無意識の内に言葉を聞き取ろうとしてしまいます。かえって興奮を呼び覚ましてしまう恐れもありますので、音楽はやや退屈なくらいがベストです。
また「音楽をかけているだけでは眠れない」という方は、音楽に合わせて簡単なストレッチを行ってみてください。ストレッチの種類は自由で、自分が気持ちよいと感じるものであれば、なんでもOKです。
音楽とストレッチを組み合わせると、リラックスしながら寝る前のルーティンとして体に覚えさせることもできます。ストレッチには、起きたあとの体を軽くする効果もありますので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
やや難解な本を読む
学生の頃、つまらない授業や難しい内容で居眠りしてしまったことのある方も多いのではないでしょうか。退屈な時間が体に眠気を起こすことについて異論はありませんよね。そんな仕組みを逆手に取ったのが、この方法。自分が理解するのにすこし時間のかかるレベルの本を読むことです。これまでに私が挑戦して効果的だったおすすめ書籍は以下のとおり。
- 世界史や日本史の解説書籍
- 物理学の本
- ビジネス書や経済書
自分にとってちょっと退屈な授業をイメージすると、何を選べばいいか分かりやすいかもしれません。あくまで眠るための方法にはなりますが、多少の興味と好奇心は大切です。覚えておくと役に立つかもしれない、そんな本を選ぶのがおすすめですよ。
思考ノートを作る
体が疲れていても「なぜかベッドに入ってから眠るまでに時間がかかる」という方には、思考ノートがおすすめです。
わたしもそのタイプだったのですが、そんな人は普段から、考え事や思考をめぐらす癖が付いているのかもしれません。すこしでも退屈や暇を感じたら、興味のあることや今気にしている課題を考え出してしまう……
もし同じような経験があるようであれば思考ノートを作り、少しでも考え事や不安があるときは、頭を使わずノートにそのまま書き写していきましょう。
頭の中だけで考え悶々とするのと、ノートに可視化して形にしていくのとでは、心身の緊張状態が異なります。考え事をノートに移すと頭の容量も減らせるため、新しいアイデアを考えたり頭をリセットしたりすることも可能です。
特に寝る前には頭の容量は少なくしておくのが、眠りやすくするポイント。いつも何もせずとも1,2時間は平気で過ぎてしまうという人こそ、ぜひベッドのそばに思考ノートを置いて、眠る前の頭の中を手軽にリセットしてみてはいかがでしょうか。
明日のスケジュールを考えていく
これはどこにも書かれてはいないものの、個人的に有効だった入眠方法になります。ベッドに入って眠くないことを自覚したら、明日のスケジュールを細かくイメトレしていくだけの方法です。考える順番は次のとおり。
❶起きる時間をイメージ
❷起きてからの行動を細かく辿っていく
❸起きてから食べたい朝食を考える
❹出かける服やメイクをイメージする
❺明日やるべきタスクを思い出す
❻手に付ける順番をイメトレしていく
慣れてくると朝食あたりでウトウトしてくるようになります。この方法のポイントは、決して問題や課題を考え始めないことです。やるべきタスクを考えていても、その難しさやかかる時間について悩んではいけません。ネガティブな側面はなるべく消して、あくまで淡々と確認するように辿っていくことが大切です。
明日の過ごし方を具体的にしていくことで、明日への漠然とした不安を消していきましょう。いまでも眠れない夜には個人的に活用しているやり方ですので、ぜひ参考程度に試してみてくださいね。
人気の入眠方法を試してみる
ここでは一時期話題になった入眠方法を順に紹介していきます。
瞑想を使った「アリス式入眠法」
【10分以内に寝落ちする裏技】
なかなか夜眠れない人は騙されたと思って試してみて下さい。まじでほぼ確実に眠れます。
自分はこの方法使い始めてからもう10年以上寝付けない夜がなくなりました。 pic.twitter.com/jI4w82mKDn— おのでらさん@コミケ童話全4巻発売中 (@onoderasan001) August 25, 2018
「アリス式睡眠法」は瞑想をしながら体をリラックスさせていく方法になります。手順は次のとおりです。
- 布団やベッドの上であぐらをかく
- 目を閉じて、呼吸をゆっくり抑えていく
- 何も考えない
- 無意識に現れた映像を見続ける
- フッと意識が戻り半覚醒状態になったら布団に入る
- 横になったらもう1度1~5を行う
ポイントは体をなるべく動かさないこと、何も考えない状態になるまで意識を薄めていくことです。「今もしかして寝てた?」という状態になればこっちのもの。ゆっくりとベッドに入り体を横たえて、もう一度瞑想の世界に入っていきましょう。
筋肉を緩めていく「米軍式入眠法」
https://twitter.com/masatoreblog/status/1157428514842279937?s=20&t=uuMHkNmnTM-hQa_I-q6rVg
こちらはアメリカの有名なスプリントコーチが、自身の著書の中で提唱した入眠方法です。もともとアメリカの陸軍向けに開発されたもので、戦闘時の緊張・興奮状態にあっても安定した睡眠がとれるように作られています。手順は次のとおりです。
- 目の周り、舌、顎と顔の筋肉を順に緩める
- 両肩をできるだけ下げる
- 上腕から下腕にかけて力を抜いていく
- 息をゆっくり吐き上半身から下半身の順にリラックス
- 考えないことを言い聞かせて頭の中を空っぽにしていく
最終段階では、静かな湖のほとりでカヌーに横たわっている、または肌触りの良いハンモックで寝ていることをイメージすると効果的です。筋肉を緩めることで意識的に自律神経を落ち着かせていく方法になりますので、体が強張りやすい方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
睡眠時の呼吸に近付ける「4-7-8呼吸法」
ツイッターで見つけた最強のライフハックは「4-7-8呼吸法」というもの。4秒かけて鼻から息を吸い込み、7秒間呼吸を止め、8秒かけて口から息を吐くを3セット繰り返すだけで一瞬で眠れるようになった。騙されたと思ってやってみてください。どんだけ夜更かししても一瞬で眠くなるから。
— yuuu (@ad_career28) December 16, 2018
「4-7-8呼吸法」はハーバード大学卒の医学博士が提唱した、呼吸による入眠方法です。やり方は簡単で、手順は次のとおりとなります。
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 7秒間呼吸を止める
- 8秒かけて口から息を吐く
- 以上を繰り返す
睡眠時の呼吸は普段よりもゆっくりとしたペースになります。「4-7-8呼吸法」はその睡眠時の呼吸法に、寝る前から近付けていくやり方です。ほかの方法よりも実践しやすい方法になるため、手軽な入眠方法を知りたい方はぜひ試してみてくださいね。
眠れない夜はリラックスと自己肯定がポイント
眠れない夜は世界に1人きりを痛感する時間ともいえます。そのため、どんな人でも過去の後悔や将来への不安が襲ってきてしまうものです。
しかし眠れない夜こそ、その時間をリラックスタイムや自己肯定の時間に変えてしまえば、夜がくる不安や緊張は薄まります。
今日も生きてベッドに入れること
自分を肯定する理由はそれだけで十分です。
ぜひネガティブな感情に押しつぶされることなく、心身ともに休める時間を大切にしてみてくださいね。