真面目な人や頑張り屋さんほど人生に疲れてしまう瞬間は多いもの。
今回はそんな見えない重さを抱えるやさしい人に向けて以下の書籍を紹介していきます。
- 死にたいけどトッポッキは食べたい
- ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
- アドラー心理学を実生活に取り入れてみた
- チーズはどこへ消えた?
- うまくいっている人の考え方
- +1cm
- ひと
本の解説は確認してもしなくてもOK。表紙にささるなにかがあればそれも本との出会い方です。気になる書籍はぜひ手に取って心の栄養に変えてみてくださいね。
\気分が上がる!かわいい透明ブックカバー/
気持ちをラクにしてくれる7冊
『死にたいけどトッポッキは食べたい』ペク・セヒ
大丈夫、影のない人は光を理解できない。
強い承認欲求や強迫観念を持つ20代の主人公と担当カウンセラーの対話を綴った数ヶ月のエッセイ
なぜかわからないけど生きるのがしんどく夜は毎日憂鬱との戦い。もう消えてしまいたい、と思うけれど今日もなんだかトッポッキが食べたい。
- なんだか、ちょっと憂鬱で
- 私って、ひょっとしたら虚言症かも?
- 私が私を監視する
- 特別になりたい気持ちはそれほど特別ではなくて
- 自尊感情という奴
- 私が私を知るためには、どうすればいいのでしょう?
- 決めつけて、断定して、失望して、離れる
- ついに、薬物の副作用
- 度が過ぎた容姿コンプレックスと演技性人格障害
- どうして私が好きなの? これでも? これでも?
- 私は可愛く見えないのです
- 心の底で
繊細過ぎるHSPさんならうなずくことばかりの会話は、誰にも隠さず生きてきた醜く恥ずかしい感情をやさしく包み込んでくれます。無価値な自分への憤りは世界共通の必須課題なのかもしれない。そんな気付きを与えてくれる、おかしくも静かで愛に溢れた一冊です。
韓国系ならこちらもおすすめ
\大人のフリをして生きている普通で偉大な大人たちへ/
\頑張っても報われないと感じるあなたへ/
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
他人の靴を履いてみること
白人とアジア人の間に生まれた、イエローでホワイトな男の子のちょっとブルーな成長記。
住む国と持つ肌と住む地域と通う学校、アイデンティティーがごちゃまぜなぼくは自分の居場所がコロコロ変わる。人種差別をしてくるあの子も越してきたばかりの不安なその子も、ジェンダーに悩む彼/彼女だってみんな大切な友だちだから。今日も今日とて母ちゃんと、正解の見えない対話が始まる。
- ハーフは差別?
- サッカーはどの国を応援すべき?
- 貧困を救うのは善意?システム?
貧困、セクシャル、多様性、政治、いじめ、生きていく上でのあらゆる問題に切り込む本書は、軽やかなのにひどく現実的。多様性や差別に惑う昨今をさらりと飛び越えていく子どものしなやかさが光る一冊です。
多様性は面倒臭いが、楽ばかりしてると無知になる
親子の会話ですらすらと読めるのに突然ガツンと世界の宿題を投げかけてきます。いつも側に置いておきたい友だちのような名著です。
『アドラー心理学を実生活に取り入れてみた』小泉健一
アドラー心理学を理解して実生活に役立てる、生きやすくなるための生活ハウツー本
嫌われる勇気で一躍有名になったアドラー心理学。実は5つの基礎理論で成り立っていることを知っていますか?アドラー心理学の五大柱は次のとおり。
- 自己決定論
- 目的論
- 全体論
- 対人関係論
- 認知論
一見難しく見えるかもしれませんが本書の著者は私たちと同じ一般人。アカデミックな要素はほとんどなく著者が自分なりに取り入れた体験談を元に解説が進んでいきます。
困難に立ち向かうための「勇気づけ」
執着を切り分ける「自己決定論」
自分自身の本音を守る「課題の分離」
実生活で起こりがちなバグを指摘する本書は、そんな生活の不具合を分かりやすく丁寧に修理する術を教えてくれます。もちろんすべてを受け入れる必要はありません。後回しにしがちな自分自身の整理整頓を手助けする一冊として、役立ててみてはいかがでしょうか。
\職場での応用編はこちらをチェック/
『チーズはどこへ消えた?』スペンサー・ジョンソン
もし恐怖がなかったら何をするだろう?
迷路の中でチーズを探す2匹のネズミと2人の小人の四者四様の人生譚
ネズミと小人はチーズを探す。チーズはただのチーズではない。人生にとって絶対に欠かすことのできない大事で大切なシンボルだ。ある日ついにチーズは見つかる。驚くほど大量のチーズ。喜ぶ2匹と2人だったが、またある日突然チーズは無くなる。さて、2匹と2人はどうしただろう。
おとぎ話のような構成でシンプルかつ読みやすくも話の本質はすべてに通じる万人向けのビジネス書。本書には次のキャラクター達が登場します。
- 変化を素早く察知するスニッフ
- 変化に応じて即行動のスカリー
- 現状維持で居座るヘム
- 変化に順応しようとするホー
自分だったらどのキャラクターに共感するか考えながら読むのもおすすめです。ただ決して誰が正解という訳でもありません。四者四様の答えのなかで、自分にとって最適な比率を導き出してみる面白味もぜひ楽しんでみてくださいね。
\チーズを見つけたその後は/
『うまくいっている人の考え方』ジェリー・ミンチントン
自尊心を、高めよう
素晴らしい人間関係と人生の価値を創造する「自尊心」を高めるための100の方法
自分らしさに付随して広まった自尊心。自己肯定感とはまたすこし異なる自尊心は、正しく育てることで人生を好転させると筆者は言います。本書では見開きごとに100のテーマが提示されるため、どこから読んでもいつ読み返してもOK。学びと気付きと新しいひらめきがいっぱいに詰まった世界的名著です。
- THE自己啓発本は苦手
- 好きな時に手軽に読みたい
- ハウツーよりも教科書的な本が知りたい
こんな思いでなんとなしに本を調べている人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。発売以来24年間世界中で愛読され累計150万部を超えている本書は、まさに人生のマニュアル本。すこし疲れたときにふと開きたい、やさしく逞しい一冊です。
『+1cm』キム・ウンジュ
神様は宝探しのように、自然のあちこちに人生の答えを隠している
熱すぎずクール過ぎず地に足の着いた人生の歩き方指南書
児童書のような愛らしい表紙が目を引く本書には、フフッとするようなとぼけたイラストがたくさん散りばめられています。意外にも冷静で穏やかな言葉は、案外適温で心地よいものです。
「頑張れ」よりも「頑張ってるよ」
たった1cm、されど1cm。
宝物のような言葉でいっぱいの本書は決して言葉を押し付けません。誰を非難することもなくあなたを否定することもなくただただ隣に座って微笑みかけてくれる一冊です。
\IDEA版も/
\こっちはLOVEバージョン/
「ひと」小野寺史宜
ラスト一行へ辿り着くまでの平凡で特別なある男の旅路
僕、柏木聖輔は高校生の時に父を交通事故で失った。そして大学生になった秋、今度は母が急死する。大学を辞めてバンドもやめて何もなくなった僕はすべてを譲り必死でどうにか生きていた。それでもある時お腹が空いて、砂町銀座の商店街であと一つのコロッケを買おうとする。けれどそれをおばあさんに譲ると、人生がまた動き始めた。
最後に紹介するのは自己啓発書でもビジネス書でもありません。天涯孤独ながら平々凡々とした主人公が新しい人間関係を構築していく何てことのない小説です。
しかし特別なことは起こらなくてもどんな人生も1つのドラマ。僕を取り巻く物語にどんどん目が離せなくなっていきます。
私たちだって誰かにとっては彼のようなモブかもしれない。それでも映画やドラマに必要なのは世界を彩る一部であるから。自分にとっての世界を彩るひとは誰でしょうか。
読書は世界と自分をちょっぴり探る旅
今回はジャンルを問わず読みやすさと温度重視で選んでみました。しんどい時ちょっとつらい時、手の伸ばせる距離に置いてみてほしい名著ばかりです。
- 他人の目が気になって仕方ない
- 世界の見え方を少し変えてみたい
- ヒントになるような言葉が欲しい
- 自分についてちょっと深く考えてみたい
- 自分らしい生き方を探しに行きたい
そんな人はぜひ今回心に引っかかった本を開いてみてください。すべてを肯定できなくても心を楽にするヒントが見つかるかもしれません。本のどこかに書かれた言葉があなたの心のやさしい場所を守ってくれることを願っています。